1998.4.6. ■T定規はT定規として使うな 〜 製図の話−2■ 町工場には、設計する、しないに関わらず、たいていドラフターがあって 図面の書見台とか、掲示板とかになっています。 わが工場にも2台ほどあり、2台目を設計屋さんに貰いに行ったとき、 ベテランの設計屋さんが言いました、 「始めた頃には、ミカン箱に製図板乗せて、苦労したものだ。」 こういう方に叱られそうなのですが、製図板とT定規は大の苦手です。 同年輩の工業高校卒の方など自宅に持っている人もいます。 我が家にもかつて結構大型のT定規がありました。 掃除機と言えばプロレスの休憩時に用もないのに掃除をするのをTVで見たり、 トムとジェリーでホースのない一体式のを見るだけで、我が家に普及してない幼少期、 掃除機ごっこして遊びました。 製図板は、手打ちうどんをこねるのに大変都合がいい板です。 現実に製図板を使った手打ちうどんの授業は実践されてました。 製図板をお持ちの方には、家族で手打ちうどんを打つことをお薦めします。 T定規の正当な使い方というと、苦手です。 T定規を水平になるように製図板にエッジをあてる、この時描きやすいように 製図板が傾斜しているので、重力によりCW(時計回り)に振り子を振る。 鉛筆をT定規に沿わせようとして又振り子を振る。さらに垂直線の時は三角定規を T定規にきちんと当てる、私にとってにとって"きちんと当てる"="強く当てる"となり、 CW+CW、T定規の水平であるはずの定規部は、年齢と***の強さのグラフのように 情けなく右下がりになります。 少年は、垂直線を引くにはT定規をデブス測定器のようにしてTの字のまま、 上から下に線を引こうとして、先生に怒られます。 字の通り、自然の摂理、器具のVEからして当然に見えたことを否定された少年は、 大人になってここで憂さを晴らします。それは、私の試算によると、この作業には、 少なく見積もって3本、丁寧にしようとすれば5本手が必要だと言う屁理屈です。 鉛筆を持つ −−−−1本 T定規を持つ −−−1本 (T定規を沿わす −−−1本) 三角定規を持つ −−1本 (三角定規を沿わす −−1本) 定規も使わず筆一本で書く書道でも2本の手が動員されてます、製図となれば 千手観音と言わないまでも、キングギドラの首程の手が欲しいところです。 さてこの矛盾をどう解決するかは、次回に続きます。 ----この文章は、製図音痴が愚痴を書いたものです。 ----嘘はないにしても、若干のおおげさ、まぎらわしい、があるかもしてません。 ----間違いや、ご意見がありましたら、メールでご指摘下さい。