明日からやりましょう、製造業の情報化
  明日からやりましょう、PDMシステム

 by モジュールテック 程田和義

1999.1.18.

■第2章 PDMって何?

PDMは、Product Data Managementの略で、日本語に直すと「製品データ管理」
になります。つまり、製品に関するデータベースという表現が直訳ですが、
それでもピンとこないと思います。
簡単に言えば、製品の開発・製造から販売サポートまでの製品とその技術情報の流れを
データベースで管理するシステムです。

  どうでしょうか?? 

たぶんピンとこないように思いますでの、もう少しその製品データを扱うプロセスに
焦点をあてて考えてみましょう。

またまたプロセスとか言う言葉に戸惑うかもしれませんね。
プロセスは工程という日本語に置き換えて下さい。
私どもは、PDMシステムは「エンジニアリングプロセスコントロールシステム」を実現するための
データベースの中核として考えております。
現在の製造業で、PDMシステムだけでは対応できない運用効果も、
製造業で運用しているデータベースシステム(生産管理、財務系ERP、
最近ブームのサプライチェーンマネッジメントほか)と連携することにより、
導入効果が得られると考えております。

  エンジニアリングプロセスコントロールシステム??

これって何? あまり日本では馴染みがない言葉かも知れませんね。
この考え方は、

「製造業が作っている製品に関する技術的な情報を管理し各工程にフィードバックするシステム」

と思って下さい。

実際の毎日の業務で、電話やファックスでやり取りしている情報や、会議や打ち合せで扱う情報を
データベース化し、自分が扱った情報を他の部署や今後のために情報を付加することにより、
生産性や品質に結びつく付加価値を作り出すシステムと思って下さい。

  データベースを使って、日常の業務を行うことに相当します。

でも、データベースに対して、"面倒くさい"、"管理が大変"、"だれも使わない"、
"データベースに拘束されてしまう"、 などいろいろ悲観的な印象が多いのも事実だと思います。
しかし、私たちの生活はデータベースによって支えられているのも事実です。
たとえば、銀行のオンラインシステムや社会保険システムなど社会的な基盤は
データベースにより成り立っており、利用者がその仕組みをあまり意識しないで運用できる
仕組みがあるから成り立っております。

つまり、日常の業務でデータベースを使うことに対して、
あまり意識しないで運用できる "環境" が一番重要だと思います。

                               (続く)

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